皮膚、健康ですか？

ノミに対するアレルギーによって皮膚のかゆみや炎症などの症状が現れることをいいます。
近年の温暖化、また室内暖房設備の普及によって一年中ノミの発生が見られる場合があります。
ノミは主に背中から腰、しっぽの付け根辺りに寄生し、刺されるととても強いかゆみが見られます。
これはノミが吸血する際の唾液やノミの体に対して、アレルギー反応を起こしてしまうことにるものと考えられています。
かゆみをそのまま放置しておくと、掻き壊しから皮膚の感染症を続発してしまう場合もあります。
ノミは一度寄生し吸血すると皮膚やその周囲環境中に卵を産みおとし、そこで幼虫が成長してさなぎ→成虫と繁殖を繰り返すため、皮膚についたノミだけではなく室内の卵や幼虫、サナギも駆除する必要があります。
13℃以上の環境で繁殖するため、家の中では一年中が繁殖季節になってしまいます。
ノミは首につけるスポットタイプの予防薬を使うことで、高い確率で駆除することができます。
また一部の予防薬では卵や幼虫の成長を阻害するものもありますので、定期的に投薬して効果を持続させることが大切です。

アトピー性皮膚炎とは、アトピー体質を持つワンちゃんに見られるかゆみやフケをともなったアレルギー性皮膚炎のことです。
アトピー体質とは周囲の環境や食物に対するアレルギー反応が起きやすい体質のことを言います。
アトピー性皮膚炎は1歳以上の若齢犬に多く発症が見られます。症状は顔面部（目や口の周り）、耳周辺、のど元、前足の脇、下腹部、足先等の激しいかゆみ、皮膚の赤みが現れます。
慢性経過をたどると皮膚の肥厚化、脱毛、フケなどの症状が激しくなり、悪臭が出てしまう場合もあります。
また、外耳炎などを併発する場合もあり、管理が非常に難しい病気の一つです
治療方法はいくつかありますが、当院では抗生剤、ステロイド剤、薬用シャンプーにインターフェロンを併用する治療を行っております。（詳細は外部リンク、犬のアトピー110番を参照）」
ワンちゃんの体質により治療薬の向き不向きはありますので、詳しくはスタッフまでお問い合わせください。

膿皮症は通常皮膚に常在細菌として存在するブドウ球菌などの細菌が、その個体の栄養状態の悪化、免疫力の低下に伴って発症します。
細菌の種類や感染の場所によって表面性、浅在性、深在性膿皮症に分類されます。それぞれ症状は異なりますが、大まかに挙げるとにきびの様な膿疱、発赤、発疹、脱毛、かゆみが見られます。
好発犬種はパグやフレンチブルドックなどの短頭種、ゴールデンレトリバー、アメリカンコッカースパニエル、キャバリアキングチャールズスパニエルなどです。
治療方法は基本的に抗生剤の投与、薬用シャンプーでの薬浴がメインとなります。アレルギー性皮膚炎や外部寄生虫などの病気が引き金となっている二次的な膿皮症の場合は、その基礎疾患の治療もあわせて行うことが必要となります。
日常的なケアとして定期的で皮膚にあった適切なシャンプーで清潔を心がけ、高栄養のフード給餌を心がけることが膿皮症の予防として効果的です。

ノミ以外にも体表皮膚、外耳等に寄生する寄生虫として、ニキビダニ（毛包虫）、疥癬、ミミヒゼンダニ（耳ダニ）などがあります。それぞれ治療法や使う薬は様々ですので、スタッフまでお問い合わせください。